お盆の時期になると、きゅうりやなすに割り箸を刺した「馬」や「牛」を見かけたことはありませんか?
あれはただの飾りではなく、しっかりとした意味があるんです。今日はその由来と意味をご紹介します。
精霊馬(しょうりょううま)と精霊牛(しょうりょううし)
お盆は、先祖の霊を家に迎え、また送り出す大切な行事です。
そこで活躍するのが、きゅうりとナスで作る精霊馬と精霊牛。
- きゅうりの馬
馬は足が速い動物。
「先祖ができるだけ早く家に帰ってこられるように」という願いを込めて、きゅうりで作ります。 - なすの牛
牛は歩みがゆっくりで、荷物をたくさん運べます。
「お供えやお土産をたくさん持って、ゆっくりあの世へ帰ってもらえるように」という意味があります。
作り方は簡単。きゅうりやナスに割り箸や竹串を4本刺して脚にすれば完成です。
他の野菜や果物にも意味がある
精霊馬や精霊牛のほかにも、お盆の飾りには旬の野菜や果物が並びます。
これらは「季節の恵みを先祖に味わってもらう」ためのお供えです。
- スイカ・桃・ぶどう … 夏の涼しさや旬を届ける
- とうもろこし … 豊作祈願
- 枝豆 … 「まめまめしく」元気に働くように
- かぼちゃ・瓜 … 子孫繁栄、魔除けの意味も
飾るタイミング
- 迎え盆(8月13日) … 精霊馬を飾って先祖を迎える
- 送り盆(8月16日) … 精霊牛を飾って先祖を見送る
地域によっては飾る日や作り方が少し違うこともあります。
まとめ
お盆の野菜には、ただの飾り以上の意味が込められています。
精霊馬や精霊牛は、先祖への感謝や願いを形にしたもの。
今年のお盆は、意味を知ったうえで飾ってみると、より心を込めたおもてなしができそうですね。
コメント