壱之町中組が誇る美の象徴「鳳凰台」

飛騨古川

〜春の高山祭を彩る荘厳な屋台〜

春の高山祭に登場する屋台のなかでも、ひときわ優雅で神秘的な存在感を放つのが、**壱之町中組の「鳳凰台(ほうおうたい)」**です。

屋台の名にもなっている鳳凰は、屋根の上に堂々と鎮座しており、金箔で仕上げられたその姿は、光を受けて黄金色に輝きます。その姿はまさに天を舞う神鳥のごとく、訪れる人々の目を奪います。

屋台本体には、唐獅子や牡丹といった縁起の良い彫刻が施されており、細部まで職人の技が息づいています。側面の彫刻、飾り金具、そして車輪までもが美しく磨き上げられており、「動く美術館」と称される高山祭の象徴にふさわしい一台です。

巡行時には、車輪に合わせて屋台全体がしなやかに揺れ、その姿はまさに生きているかのよう。特に夜の曳き揃えでは、提灯の灯りに浮かび上がる鳳凰台が幻想的な雰囲気を醸し出し、見る人をうっとりとさせます。

壱之町中組の皆さんが世代を超えて守り続けてきたこの屋台は、地域の誇りであり、春の高山祭に欠かせない存在です。

華やかさと荘厳さを兼ね備えた鳳凰台——
ぜひ一度、春の高山祭でその姿をご覧になってみてはいかがでしょうか。


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